日本では「コーヒー好きと名乗るならブラックを飲むべきだ」という風潮があります。
ブラックで飲むことだけが、コーヒーを楽しむ唯一の方法なのでしょうか?
日本よりもコーヒーと長く付き合ってきたアラビア諸国やヨーロッパでは甘いコーヒーを飲むことの方が主流です。
砂糖やミルクを入れることによって、また新たな味わいが生まれます。
そして、砂糖やミルクを上手に使えるようになると、どんなコーヒーでも自分好みに味を調えることができるのです。
今回はそんな砂糖とミルクの使い方、そしてその魅力と楽しみ方をご紹介します。
コーヒーに砂糖やミルクが合う理由と役割について!入れることで味の調和がとれる
海外では、コーヒーに砂糖やミルクを加えて飲むことが多く、その飲み方は昔から今も変わらず愛されています。
そして、そもそも砂糖とミルクでは、コーヒーに対する役割が全く違うのです。
砂糖の働きは、コーヒーの酸味を緩和させること。
甘さの好みは人それぞれですが、敢えてちょうどいい砂糖の分量を示すのなら、コーヒーの酸味を中和させる程度です。
ミルクは、コーヒーの苦味を抑えてくれます。
まず一口飲んで、苦味が強すぎるなと思った時にお好みの分量を加えるのがオススメです。
まろやかな味わいを楽しむことができます。
コーヒーにミルクを入れることがもたらすプラスの効果とは?
実はミルクには苦味を抑える以外にも、体に良い働きがあります。胃の中をコーティングしてコーヒーの刺激から守ってくれるのです。
ダイエットや健康に良いとされるブラックコーヒーですが、お腹がすいている時に飲むとカフェインの影響によって、胃が荒れてしまいます。
ミルクには、コーヒーの成分であるカフェインの吸収速度を緩やかにしてくれる働きがあります。
そのため、朝の一杯はミルク入りのコーヒーで始めるのがいいのです。
【ミルクを使うコーヒー】意外と簡単だったカフェラテやカフェオレの名前の違いとは?
ちなみに、カフェラテやカフェオレなど、名前の違いを知っていますか?
「カフェラテ」はイタリア語、「カフェオレ」はフランス語から来ています。どちらも「コーヒー牛乳」という意味です。
しかし、コーヒーという意味の「カフェ」の内容が少し違います。カフェラテで使うコーヒーは「エスプレッソ」、カフェオレで使うコーヒーは普通のドリップコーヒーです。
エスプレッソは専用の機械が必要なので、持っていない場合、自宅で入れるミルク入りのコーヒーは必然的にカフェオレになるというわけです。
そして、実はミルクの量も違います。苦味の強いエスプレッソを使うカフェラテの場合は、コーヒー1:ミルク4の割合で作りますが、カフェオレは通常1:1で作られます。
砂糖やミルク入りコーヒーをより楽しむコーヒー豆の選び方
たっぷりのミルクを加えてほっとひと息つきたい時は、苦味の強い深煎りの豆を使うのがオススメです。
フルシティローストやフレンチローストが適しています。
ミルクを加えたあとでも、コーヒーの豊かな香りとコクを感じられるものがベストです。
豆はブラジルやマンデリンがミルクとよく合います。
スッキリ目を覚ましたい時は、酸味の強い浅煎り豆をドリップしたコーヒーに、少しの砂糖を入れて飲むのがオススメです。
ハイローストやシティローストが向いていて、豆はキリマンジャロやグアテマラを選ぶと酸味とコクを楽しめます。
ちょっとした一手間で特別感!おいしいカフェオレの淹れ方
まず、ミルクは脂肪分が高いものを選びます。
もっと濃厚なコクを出したいという時は、脂肪分35%以下の生クリームを使うのがオススメです。
はじめに、ミルクは小鍋で火にかけ、弱火で沸騰させないように温めます。
濃いコーヒーを抽出するためには、ペーパードリップかネルドリップがオススメです。
より濃いコーヒーを抽出したい時は、コーヒー粉を1人あたり5g増やします。
最後に、ミルクとコーヒーを1:1の割合でカップへ注ぎ出来上がりです。
もし酸味が強すぎるなと感じたら、砂糖を少し足してみてください。
また、海外で愛されるカフェボンボンやベトナムエッグコーヒーのように、コンデンスミルクを加えるのもオススメです。
甘くて濃い味わいのカフェオレを楽しめます。
砂糖やミルク入りのコーヒーを飲む時に気をつけるべきこととは?間違った使い方は人体への危険も潜むので注意
コーヒーを飲む場合に注意が必要なのはブラックコーヒーでも砂糖やミルク入りのコーヒーでも変わりはありません。
ブラックコーヒーの場合はカフェイン中毒の危険性も潜んでいるので、適度な量を飲むようにしましょう。
また、ミルク入りや砂糖入りの場合は違った問題も発生する場合があるので1日1~2杯までに収めておくのが良いかもしれません。
ミルクにも含まれるトランス脂肪酸に注意
トランス脂肪酸とは、摂取しすぎると動脈硬化や心疾患を引き起こすと言われており、乳製品にはトランス脂肪酸が微量に含まれています。
自然由来のトランス脂肪酸に対する人体への悪影響はまだ明らかにされていませんが、用心するに越したことはありません。
1日に1~2杯だと問題ないので、そのくらいに抑えるようにしましょう。
百害あっても一利なしコーヒーフレッシュを決して加えてはいけない理由とは?
コーヒーフレッシュは添加物だらけのミルク風味の油です。ミルクの成分は1滴も入っていません。
添加物は体に対して不自然なものなので、極力使用は避けるようにしましょう。
カロリーが少ない人工甘味料の罠とは?
カロリーを気にして砂糖の代わりに人工甘味料を使うのはお勧めできません。
なぜなら、人工甘味料は体がエネルギーとして使えないので、結局は脳がもっと食べなさいという指令を出し、食欲増進につながってしまうのです。
コーヒーに砂糖はカロリーアップで太る可能性あり
砂糖をたくさん使ってしまうと、余分なカロリーを摂取してしまいます。ダイエットをしている人は、以前の記事でもご紹介した「カフェテイン」という商品を利用してみるといいかもしれません。
コーヒーのミルクの危険!乳糖不耐症でお腹を下す
乳糖とはミルクに含まれる糖分です。
乳糖は体内のラクターゼによって分解されるのですが、大人になると体内のラクターゼが減少してしまい、健康な人でも消化不良や下痢などの症状が現れることがあります。
使う材料に気をつけながら砂糖やミルク入りコーヒーを楽しみましょう。
コーヒーにミルクや砂糖を入れることのメリットとデメリットのまとめ
- 砂糖は酸味を、ミルクは苦味を緩和する
- ミルクはカフェインから胃を守る
- 適した豆を選んで、美味しいカフェオレを作ろう!
- ミルク入りコーヒーは1日2杯まで
- コーヒーフレッシュは体に良くないので使わない
- カロリーを抑えたいなら人工甘味料は逆効果
- ダイエット中ならカフェテインがオススメ
- ミルクの飲み過ぎはお腹を下す
砂糖やミルクを加えることは、立派なコーヒーの楽しみ方です。
また、コーヒーに砂糖やミルクを一度に加えるのではなく、ひとつずつ加えていくことで、一杯のコーヒーで3種類の味を楽しめます。
あなたにとってベストなコーヒーに調えられるアイテムとして、砂糖やミルクを使い、もっとコーヒーを楽しんでみてください。