コーヒーの「サードウェーブ」。
流行に敏感な方だともうすでに耳馴染みのある言葉かもしれません。
そして、「サードウェーブコーヒー」と聞いて連想するのは日本では何と言ってもブルーボトルコーヒー。
ブルーボトルコーヒーはコーヒー界のAppleとも呼ばれている「サードウェーブコーヒー」の代表的な存在で、インスタグラム等で水色のボトルのロゴマークを見かけた方もいらっしゃるはず。
音楽家ジェームス・フリーマンの自宅のガレージから始まった2000年に創業した企業で、日本のサードウェーブコーヒーを牽引する存在といっても過言ではありません。
いつの時代もブームやトレンドが存在していて、コーヒーの世界にも流行り廃りがあります。
「サードウェーブ」ということはもちろん「セカンド」も「ファースト」も存在しています。
今はなお「サードウェーブ」の最中。
「サードウェーブ」の流れを汲む新しく出来たカフェでは浅煎りのフルーティーで酸味のあるコーヒーを提供していることが多いので、コーヒーの苦みや濃厚さが苦手な方にこそお試しいただきたいです。
これからの暑い季節に飲む爽やかなアイスコーヒーは格別の美味しさですよ。
コーヒーウェーブの歴史とは?流行の特徴と時代ごとの変化
コーヒーウェーブも今や「サードウェーブ」の真っ只中。
ファースト・セカンドとそれぞれ全く違ったスタイルのコーヒーが流行してきました。
まずはコーヒーの歴史の解説からしていきたいと思います。
なぜコーヒーに人気が出てきたのか?深く考えながら飲むコーヒーはまた、格別なものになるでしょう。
コーヒー大量生産・大量消費の「ファーストウェーブ」とは?インスタント・ドリップコーヒーの普及
「ファーストウェーブ」は1900年代後半から1960年代に世界的に起こった大量生産・大量消費のコーヒー文化。
この頃からインスタントコーヒー、ドリップコーヒーの普及によりコーヒーが大衆的な飲み物に。
その一方でコーヒー豆の品質を重視せず、生産者の暮らしを軽視する傾向があるの事が問題視されていました。
ブレンドコーヒー、アメリカンコーヒーが主流で、コーヒーが格別美味しいものという認識は特になかった時代でした。
シアトル系コーヒーチェーン店が人気の火付け役の「セカンドウェーブ」とは?カフェが人気が爆発的に伸びる
「セカンドウェーブ」は依然として大人気のスターバックスコーヒーなどのシアトル系コーヒーチェーン店が牽引した深煎り、高品質のコーヒー豆が主流のスタイル。
また、乳製品を使用したカフェラテ、フラペチーノなどを提供することにより普段コーヒーを飲まない層も客層にしたことがきっかけでコーヒーブームに火をつけました。
また厳選された高品質の豆を使用することでファーストウェーブの際のダーティーなイメージを払拭することに成功。
深煎りコーヒーが主流なのでエスプレッソ、カフェラテ、カプチーノ、フラペチーノなどに代表されるような濃い口の飲み物が馴染み深いものなりました。
厳選したコーヒー豆を使用!一杯ずつ丁寧に淹れておもてなしする「サードウェーブ」とは?ブルーボトルコーヒーが代表する現代のコーヒーのトレンド
「サードウェーブ」は高品質の厳選されたコーヒー豆を使って一杯ずつハンドドリップで丁寧に淹れることをコンセプトにしたスタイル。
日本ではブルーボトルコーヒーが有名ですが
- カウンターカルチャーコーヒー
- スタンプタウンコーヒーロースターズ
- インテリジェンシアコーヒー
この3つのコーヒーが「サードウェーブコーヒー」の御三家と呼ばれています。
ワインやチョコレートの様に高級嗜好品としてコーヒーを位置づけ、シングルオリジン(ブレンドせず生産地域が明確)を主流とし、
スペシャリティコーヒー(品質管理が徹底され、専門家に厳選されたコーヒー)を提供しています。
セカンドウェーブがチェーン店で起こった大規模な動きならば、サードウェーブはコーヒーファンに向けてより品質や味を追求したコーヒーを提供しようとする動きです。
丁寧に淹れるスタイルのサードウェーブでは手間がかかる為に敬遠されていたサイフォン式コーヒーも改めて注目されました。
きっと実際に見る機会があれば華やかなパフォーマンスのサイフォン式コーヒーに魅了される方も少なくないはず。
お店によってペーパードリップ、フレンチプレス、ネルドリップなど好みの抽出方法で淹れてくれます。
コーヒーウェーブの日本への影響とは?
コーヒーのトレンドは海外から始まることがほとんどですが、日本でも関係がないわけではありません。
日本のコーヒーの消費量は近年どんどんと伸びてきています。
その理由となるのもコーヒーウェーブの影響によるものが大きな要因となっています。
日本国内では空前の喫茶店ブーム「ファーストウェーブ」
世界のコーヒーブームに伴い1965年から1983年、日本では喫茶店ブームが起こりマスターこだわりの一杯を提供するお店が大流行しました。
後にこの喫茶店の一杯一杯丁寧に淹れるスタイルはサードウェーブへと繋がっていきます。
日本ではやがて喫茶店ブームの収束に伴い、1980年頃よりコーヒーカフェチェーン店の台頭によって多種多様なお店が生まれました。
スタバの大流行で膨れ上がるコーヒー市場「セカンドウェーブ」
2000年のカフェブームなどによって一気に日本のカフェのイメージが変わっていき、クラシックな社交場のイメージであったカフェも若者文化になじんでお洒落なイメージが定着していきました。
日本ではカフェラテやフラペチーノといったアレンジメニューの人気が未だ根強くお店や企業もこぞって新商品を開発しています。
またラテアートや季節毎に変わる色とりどりのフラペチーノの可愛さについつい写真撮影に夢中になる方も少なくないのでは。
より質の高いコーヒーを探し求める人に向けた「サードウェーブ」
フリーマン氏が日本旅行の際、喫茶店文化に触れて出来上がったスタイルがブルーボトルコーヒーだそうで、そういった逸話からも日本に馴染み深いものがあります。
日本でもブルーボトルコーヒー、フォーバレルコーヒー、猿田彦珈琲などに代表されるような高品質なコーヒーを提供する場が根付いてきました。
ブルーボトルコーヒー開店直後の大混雑は今でも記憶に新しいですよね。
「フォースウェーブ」はそろそろ来るとも言われていますがどうなのでしょうか?
中にはゆくゆくは自家焙煎が主流になるのではないかと予測する声があるようです。
これまでのコーヒーと、これからのコーヒー!あなたに合った好みを見つけよう
今や抽出方法、豆の挽き方、豆の選別などにこだわって自分好みのコーヒーを追求することが可能になってきました。
そうなると次のウェーブが起こるなら焙煎にこだわっていても不思議ではないですよね。
ウェーブが起こることで前のものが過去の産物として完全に無くなるわけではなく、新たな選択肢が多種多様に増えて広がりを見せていく様に感じます。
ドリップコーヒーやインスタントコーヒーは進化し、未だセカンドウェーブの産物は人気です。
コーヒーの多様化が進むことで間口が広がり、その分たくさんのコーヒーの楽しみ方ができるのが待ち遠しいです。
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